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2010年1月11日月曜日

ハーシェル始動

遠赤外/サブミリ波つながりでもうひと記事。

2009年5月14日に打ち上げられたハーシェル衛星(Herschel Space Observatory)で取得された最初の画像がESA(European Space Agency)により公開されました。口径3.5mの同衛星は、現時点で最も大きな宇宙望遠鏡です。開発中のコードネームFIRST(Far Infrared and Sub-millimetre Telescope)が示しているように、遠赤外線およびサブミリ波帯を観測するための望遠鏡です。

公開されたのは冷たい星雲の素晴らしいモザイク画像です。下の画像は、天の川の中心線付近の南十字星のなかの差し渡し2度の領域のもので、青が波長70ミクロン、緑が160ミクロン、赤が250と350、500ミクロンを重ね合わせたものとして合成した画像です。



遠赤外/サブミリ波のイメージとしては初めての鮮明さでとられた画像です。

可視光では暗黒星雲として見える星雲ですが、遠赤外/サブミリ波では輝く星雲のように見えています。光っているのは、ほとんどが非常に冷たい星間塵(ちり)が発する微弱な熱放射です。

このような星雲はこの波長ではほぼ透明で、所々に紐につながれた真珠のような明るい点が見られますが(中心の白い四角の中)、最も密度が高い部分にあたり、冷たいフィラメントに深く埋もれた星形成が起きている領域が捉えられています。


うーん、美しい。

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