ALMA(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array) は、波長350ミクロンから9ミリ(遠赤外線からミリ波帯)までを観測可能な望遠鏡です。口径12mおよび7mの望遠鏡66機を18.5kmまで展開した観測装置で、角分解能はハッブル望遠鏡の10倍に相当する0.02秒角を達成でき、完成すれば世界で最もパワフルなイメージング望遠鏡となります。
現在、南米チリのアンデス山脈の一角、標高5000mのチャナントール(Chafnantor)エリアで建設中ですが、その最初の12m望遠鏡(重さ100トン)がサイトに到着しました。
望遠鏡は、まず標高2900mにある山麓施設で組上げられ、さまざまなテストを経て、写真のような巨大な台車によって5000mの観測サイトへ運搬/設置されます。
標高5000mというと、大気の厚さの約半分まで上ってきており(気圧570hPa)、大部分の水蒸気も見下ろす高度にあたります。そのため、大気の影響が極力抑えられ、装置の性能が遺憾なく発揮できると期待されています。
現在のプランでは、2010年初期に三基のアンテナで干渉計を形成したテストを行い、さらに数台を加えた構成で2011年の第二四半期からの部分的な科学運用をへて、2012年には全望遠鏡を完成させる予定です。
- ALMA Progressing (Sky & Telescope 2009年1月号)
- 参考リンク: http://www.skyandtelescope.com/community/skyblog/newsblog/60925167.html
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